2、事務所の引越廃棄物の処理
〇 引越廃棄物の種類によって、産業廃棄物と一般廃棄物に大別されるが、どちらも排出する事務所の責任で処理することが原則。
〇 自分で処理する場合以外は、産業廃棄物は産業廃棄物処理業者、一般廃棄物は市町村又は一般廃棄物処理業者に処理を委託すること。
〇 引越を発注する事業者は、引越廃棄物最後まで適正に処理されるようにするため、引越廃棄物の処理責任を引越請負業者に負わせてはいけない。また、引越請負業者も、引越廃棄物の処理責任を引受けてはいけない。
〇 引越廃棄物を不法投棄など不適正処理された場合は、引越を発注する事業者は、撤去などの現状回復をしなければならないことがある。
〇 産業廃棄物については、引越を発注する事業者は、収集運搬は産業廃棄物収集運搬業者に、処分は産業廃棄物処分業者に委託しなければならず、委託契約は個別に書面により行うこと。産業廃棄物を引き渡す際にはマニフェストを産業廃棄物収集運搬業者に交付して、引越廃棄物の引渡しから最終処分までの流れを確
認すること。
〇 引越請負業者が産業廃棄物処理業者の場合その許可の範囲で産業廃棄物の処理を請け負うこと法に反して処理を請け負うのではなく、産業廃棄物処理業者を紹介するなどのサービスを提供したし、引越廃棄物の処理に関わるサービスは行っていない旨説明するなど、引越を発注する事業者の責任により取り扱われるよう対応すること。
〇 引越請負業者が用いる養生用の資材、梱包用の資材は、引越請負業者が不要として排出する廃棄物として処理することが原則。
3、家庭の引越廃棄物処理
〇 引越をする家庭の方は、自らが排出する引越廃棄物が適正に処理されるよう、市町村の指示に従って排出するなど、責任ある対応をすることが必要。
〇 あらかじめ引越の際に不要とするものを調べておき、できる限り引越前に、家具などの大きなものは市町村が行う粗大ごみの収集に、また家電製品のうちテレビ、エアコン、冷蔵庫及び洗濯機であれば家電リサイクルルートにそれぞれ出すこと。
〇 家庭から発生する引越廃棄物は一般廃棄物に該当し、引越請負業者が一般廃棄物処理業の許可を有していない場合は、原則として、家庭から排出される引越廃棄物を引きとって運搬や処分をすることはできない。
〇 ただし、引越をする家庭の方の事情から、引越廃棄物をどうしても市町村の指示どおりに
排出しがたい場合又は自ら市町村の処理施設まで運搬しがたい場合であって、引越をする者から引越請負業者に対し、
@ 引越廃棄物を引越請負業者が管理する所定の場所まで運搬すること
A 引越廃棄物を所定の場所において市町村又は一般廃棄物収集運搬業者に引き渡すことの2点が書面で委任されている場合にあっては、これに従って引越廃棄物を所定の場所まで運搬することは可能。
〇 引越請負業者が用いる養生用の資材、梱包用の資材は、引越請負業者が不要として排出する廃棄物として処理することが原則。
(委任状の雛型)