貨物自動車運送事業法
貨物自動車運送事業法第8条
(事業計画)
1 一般貨物自動車運送事業者は、その業務を行う場合には、事項計画に定めるところに従わなければならない。
2 運輸大臣は、一般貨物自動車運送事業者が前項の規定に違反していると認めるときは、当該一般貨物自動車運送事業者に対し、事業計画に従い業務を行うべきことを命ずることができる。
貨物自動車運送事業法第11条
(運賃及び料金)
一般貨物自動車運送事業者は、運賃及び料金を定め、あらかじめ、運輸大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 運輸大臣は、前項の運賃又は料金が次の各号のいずれかに該当すると認められるときは、当該一般貨物自動車運送事業者に対し、期限を定めてその運賃又は料金を変更すべきことを命ずることができる。
一 能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを超えるものであるとき。
ニ 特定の荷主に対し不当な差別的取扱いをするものであるとき。
三 他の一般貨物運送事業者との間に不当な競争を引き起こすおそれがあるものであるとき。
貨物自動車運送事業法第25条
(公衆の利便を阻害する行為等の禁止等)
一般貨物自動車運送事業者は、荷主に対し、不当な運送条件によることを求め、その他公衆の利便を阻害する行為をしてはならない。
2 一般貨物自動車運送事業者は、一般貨物自動車運送事業の健全な発達を阻害する結果を生ずるような競争をしてはならない。
3 一般貨物自動車運送事業者は、特定の荷主に対し、不当な差別的取扱をしてはならない。
4 運輸大臣は、前3項に規定する行為があるときは、一般貨物自動車運送事業者に対し、 当該行為の停止又は変更を命ずることができる。
貨物自動車運送事業法第26条
(事業改善の命令)
運輸大臣は、一般貨物自動車運送事業の適正かつ合理的な運営を確保するため必要があると認めるときは、一般貨物自動車運送事業者に対し、次に掲げる事項を命ずることができる。
一 事業計画を変更すること。
ニ 運送契約を変更すること。
三 自動車その他の輸送施設に関し改善措置を講ずること。
四 貨物の運送に関し生じた損害を賠償するために必要な金額を担保することができる保険契約を締結すること。
五 前各号に掲げるもののほか、荷主の利便を害している事実がある場合その他事業の適正な運営が著しく阻害されていると認められる場合において、事業の運営を改善するために必要な措置を執ること。
貨物自動車運送事業法第27条
(名義の利用等の禁止)
一般貨物自動車運送事業者は、その名義を他人に一般貨物運送事業又は特定貨物自動車運送事業のため利用させてはならない。
2 一般貨物自動車運送事業者は、事業の貸渡しその他いかなる方法をもってするかを問わず、一般貨物自動車運送事業又は特定貨物自動車運送事業を他人にその名において経営させてはならない。
貨物自動車運送事業法第33条
(許可の取消し等)
運輸大臣は、一般貨物自動車運送事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、6月以内において期間を定めて自動車その他の輸送施設の当該事業のための使用の停止若しくは事業の全部若しくは一部の停止を命じ、又は第三条の許可を取消すことができる。
一 この法律に基づく命令若しくはこれらに基づく処分道路運送法(昭和26年法律第283号)第83条もしくは同法第84条第1項の規定による処分又は許可若しくは認可に付した条件に違反したとき。
ニ 第5条の各号のいずれかに該当するに至ったとき。
注:道路運送法第83条⇒有償旅客運送の禁止
貨物自動車運送を経営する者は、有償で旅客の運送をしてはならない。ただし災害のため緊急を要するときその他やむを得ない事由がある場合であって運輸大臣の許可を受けたときは、この限りでない。
道路運送法第84条⇒運送に関する命令
運輸大臣は、当該運送が災害の救助その他公共の福祉を維持するため必要であり、かつ、当該運送を行う者がない場合又は著しく不足する場合に限り、一般旅客貨物自動車運送事業者又は貨物自動車運送事業法による一般貨物自動車運送事業者に対し運送すべき旅客若しくは貨物、運送すべき区間、これに使用する自動車及び運送条件を指定して運送を命じ、又は旅客もしくは貨物の運送の順序を定めて、これによるべきことを命ずることができる。
2 前項の規定による命令で次条の規定による損失の補償を伴うものは、これによって必要となる補償金の総額が国会の議決を経た予算の金額を超えない範囲内でこれをしなければならない。
貨物自動車運送事業法第34条
運輸大臣は、前条の規定により事業用自動車の使用の停止又は事業の停止を命じたときは、当該事業用自動車の道路運送車両法による自動車検査証を運輸大臣に返納し、又は当該事業用自動車の同法による自動車登録番号標及びその封印を取り外した上、その自動車登録番号標について運輸大臣の領置を受けるべきことを命ずることができる。
貨物自動車運送事業法第3条
(一般貨物自動車運送事業の許可)
一般貨物自動車運送事業を経営しようとする者は、運輸大臣の許可を受けなければならない。
貨物自動車運送事業法第17条
(輸送の安全)
1 般貨物自動車運送事業者は、事業用自動車の数、荷役その他の事業用自動車の運転に附帯する作業の状況等に応じて必要となる員数の運転者及びその他の従業員の確保、事業用自動車の運転者がその休暇又は睡眠のために利用することができる施設の整備、事業用自動車の運転者の適切な勤務時間及び乗務時間の設定その他事業用自動車の運転者の過労運転を防止するために必要な措置を講じなければならない。
2 一般貨物自動車運送事業者は、事業用自動車の最大積載量を超える積載をすることとなる運送(以下「過積載による運送」という。)の引受け、過積載による運送を前提とする事業用自動車の運行計画の作成及び事業用自動車の運転者その他の従業員に対する過積載による運送の指示をしてはならない。
3 前2項に規定するもののほか、一般貨物自動車運送事業者は、輸送の安全を確保するため、運輸省令で定める事項を遵守しなければならない。
貨物自動車運送事業法第60条
(報告の徴収及び立入検査)
4 運輸大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、貨物自動車運送事業者の事務所その他事業場に立ち入り、業務若しくは経理の状況若しくは事業の用に供する施設、帳簿、書類その他の物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる。
貨物自動車運送事業輸送安全規則
(平成2年7月30日運輸省令第22号 最終改正平成10年2月2日運輸省令第4号)
(乗務員に対する指導及び監督)
第10条 貨物自動車運送事業者は、当該貨物自動車運送事業に係る主な道路の状況その他の事業用自動車の運行に関する状況、その下において事業用自動車の運行の安全を確保するために必要な運転の技術及び法令に基づき自動車の運転に関して遵守すべき事項について、運転者に対する適切な指導及び監督を怠ってはならない。
2 貨物自動車運送事業者は、事業用自動車に備えられた非常信号用具及び消火器の扱いについて、当該事業用自動車の乗務員に対する適切な指導をしなければならない。
道路交通法
(昭和35年6月25日法律第147号 最終改正平成13年12月5日 法律第138号)
道路交通法 第22条の2
(最高速度違反行為に係る車両の使用者に対する指示)
車両の運転者が前条の規定に違反する行為(以下この条及び第75条の2第1項において 「最高速度違反行為」という。)を当該車両の使用者(当該車両の運転者であるものを除く。以下この条において同じ。)の業務に関してした場合において、当該最高速度違反行為に係る車両の使用者が当該車両につき最高速度違反行為を防止するため必要な運行の管理を行っていると認められないときは、当該車両の使用の本拠の位置を管轄する公安委員会は、当該車両の使用者に対し、最高速度違反行為となる運転が行われることのないよう運転者に指導し又は助言することその他最高速度違反行為を防止するため必要な措置をとることを指示することができる。
2 前項の規定による指示に係る車両の使用者が道路運送法の規定による自動車運送事業者、貨物運送取扱事業法の規定による第二種利用運送事業を経営する者又は軌道法の規定による軌道経営者である場合における当該指示は、公安委員が当該事業を監督する行政庁とあらかじめ協議して定めたところによってしなければならない。
道路交通法 第75条
(自動車の使用責任者の義務等)
自動車(牽引されるための構造及び装置を有する車両で車両総重量(道路運送車両法第40条第3号の車両総重量をいう。)が750キログラムを超えるもの(以下「重被牽引車」という。)を含む。)以下この条、次条及び第75条の2の2第2項において同じ。)の使用者(安全運転管理者等その他自動車の運行を直接管理する地位にある者を含む。次項において「使用者等」という。)は、その者の業務に関し、自動車の運転者に対し、次の各号のいずれかに掲げる行為をすることを命じ、又は自動車の運転者がこれらの行為をすることを容認してはならない。
一 第84条第1項による公安委員会の運転免許を受けている者(第107条の2の規定により国際運転免許証又は外国運転免許証で自動車を運転することができることとされている者を含む。以下この項において同じ。)でなければ運転することができないこととされている自動車を当該運転免許を受けている者以外の者(第90条第4項、第103条第1項 若しくは第3項、第103条の2第1項、第104条の2の3第1項又は同条第3項において準用する第103条第3項の規定により当該運転免許の効力が停止されている者を含む。)が運転すること。
ニ 第22条第1項の規定に違反して自動車を運転すること。
三 第65条第1項の規定に違反して自動車を運転すること。
四 第66条の規定に違反して自動車を運転すること。
五 第85条第5項若しくは第6項の規定に違反して大型自動車を運転し、同条第7項の規定に違反して普通自動車を運転し、同条第8項の規定に違反して大型自動二輪車若しくは普通自動二輪車を運転し、又は同条第9項の規定に違反して普通自動二輪車を運転すること。
六 第57条第1項の規定に違反して積載をして自動車を運転すること。
七 放置行為(高速自動車国道又は自動車専用道路において自動車を離れて直ちに運転することができない状態にする行為(当該行為により自動車が第75条の8第1項の規定に違反して駐車することとなる場合のもの又は自動車が同項の規定に違反して駐車している場合におけるものに限る。)を含む。次条において同じ。)
2 自動車の使用者等が前項の規定に違反し、当該違反により自動車の運転者が同項各号のいずれかに掲げる行為をした場合において、自動車の使用者がその者の業務に関し自動車を使用することが著しく道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく交通の妨害となるおそれがあると認めるときは、当該違反に係る自動車の使用の本拠の位置を管轄する公安委員会は、政令で定める基準に従い、当該自動車の使用者に対し、6月を超えない範囲内で期間を定めて、当該違反に係る自動車を運転し、又は運転させてはならない旨を命ずることができる。
3 公安委員会は、前項の規定による命令をしようとする場合において、当該命令に係る自動車の使用者が道路運送法の規定による自動車運送事業者又は貨物運送取り扱い事業法の規定による第二種利用運送を経営する者であるときは、当該事業を監督する行政庁の意見を聴かなければならない。
4 公安委員会は、第二項の規定による命令をしようとするときは、行政手続法(平成5年法律第88号)第13条第1項の規定による意見陳述のための手続きの区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
5 公安委員会は、前項の聴聞を行うに当たっては、その期日の一週間前までに、行政手法第15条第1項の規定による通知をし、かつ、聴聞の期日及び場所を公示しなければならない。
6 前項の通知を行政手続法第15条第3項に規定による方法によって行う場合においては、同条第1項の規定により聴聞の期日までにおくべき相当な期間は、2週間を下回ってはならない。
7 第4項の聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
8 第4項の聴聞の主催者は、必要があると認めるときは、道路交通に関する事項に関し専門的知識を有する参考人又は当該事案の関係人の出頭を求め、これらの者からその意見又は事業を聴くことができる。
9 公安委員会は、第二の規定による命令をしたときは、当該命令を受けた自動車の使用者に対し、運転し、又は運転させてはならないこととなる自動車の番号標の番号その他の内閣府が定める事項を記載した文書を交付し、かつ、当該自動車の前面や見やすい個所に内閣府令で定める様式の標章をはり付けるものとする。
10 前項の規定により表章をはり付けられた自動車について、当該自動車の使用者から当該自動車を買い受けた者その他当該自動車の使用について権原を有する第三者は、内閣府で定めるところにより、公安委員会に対し、当該標章を取り除くべきことを申請することができる。この場合において、公安委員会は、当該標章を取り除かなければならない。
11 何人も、第9条の規定によりはり付けられた表章を破損し、又は汚損してはならず、また当該自動車にかかる運転の禁止の期間を経過した後でなければ、これを取り除いてはならない。
道路交通法 第108条の34(使用者に対する通知)車両等の運転者がこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定又はこの法律に基づく処分に違反した場合において、当該違反が当該違反に係る車両等の使用者の業務に関してなされたものであると認めるときは、公安委員会は、内閣府で定めるところにより、当該車両等の使用者が道路運送法の規定による自動車運送事業者、貨物運送取扱事業法の規定による第二種利用運送事業を経営する者又は軌道法の規定による軌道の事業者であるときは当該事業者及び当該事業を監督する行政庁に対し、当該車両等の使用者がこれらの事業者以外の者であるときは当該車両等の使用者に対し、当該違反の内容を通知するものとする。
自動車事故報告規則
(昭和26年12月20日・運輸省令第104号、最終改正平成13年
7月11日、国土交通省令第105号)
(定義)
第2条 この省令で「事故」とは、次の各号のいずれかに該当する自動車の事故をいう。
1 自動車が転覆し、転落し、火災(積載物品の火災を含む)を起こし、又は踏切において鉄道車両と衝突し、若しくは接触したもの
2 死者又は重傷者(自動車損害賠償保障法施行令(昭和30年政令第286号)第5条第2号又は第3号に掲げる傷害を受けた者をう。)を生じたもの
3 自動車に積載された次に掲げるものの全部又は一部が飛散し、又は漏洩したもの
イ 消防法第2条第7項に規定する危険物
ロ 火薬類取締法第2条第1項に規定する火薬類
ハ 高圧ガス保安法第2条に規定する高圧ガス
ニ 原子力基本法第3条第2号に規定する核燃料物質及びそれによって汚染された物
ホ 放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律第2条第2項に規定する放射性同位元素及びそれによって汚染された物
へ シアン化ナトリウム又は毒物及び劇物取締法施行令別表第2に掲げる毒物又は劇物
ト 道路運送車両法の保安基準(昭和26年運輸省令第67号)第1条第1項第11号
も規定する可燃物
4 (旅客関係)略
5 運転者の疾病により、事業用自動車の運転を継続することができなくなったもの
6 かじ取装置、制動装置、車枠、車軸、車輪(タイヤを除く。)又はシャシばねの破損又は脱落により、自動車の運行ができなくなったもの
7 前号に掲げるもののほか、自動車事故の発生の防止を図るために国土交通大臣が特に必要と認めて報告を指示したもの
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